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国献男子ほんわか日記220 新疆ウイグル自治区トップに陳小江氏
国際協力実践家 小島康誉ネット時代。日・中・米・英などのネットを毎日検索。そのひとつ天山網が7月2日「自治区指導者幹部会議開催」と報じた。1日、中国共産党中央は「新疆ウイグル自治区党委員会書記の馬興瑞同志を自治区党書記に再任せず、陳小江同志を自治区党書記に任命」。同日、新疆ウルムチで開催された「指導者幹部会議」で、中央組織部の黄建発副部長より伝達された。馬興瑞、陳小江両氏と艾尓肯・吐尼亜孜新疆ウイグル自治区政府主席が挨拶。

新疆ウイグル自治区トップ交代を報じる「天山網」
馬興瑞氏は広東省書記から2021年12月に新疆ウイグル自治区書記、23年には新疆迎賓館で、今年5月にも新疆観光発展大会でお会いした。陳小江氏は1962年浙江省生まれ。83年中国共産党入党。遼寧省党常務委員・監察部副部長・中央規律委員会副書記や中央統一戦線部副部長などを歴任。陳小江書記は着任2日目には、新疆の主要機関「人代・政府・政協・兵団を視察し、習近平総書記の委託を念頭に、忠実に職務を遂行し、美しい新疆を築く努力をと強調」(天山網・拙訳)。新疆は更に発展するだろう。新疆訪問時に是非お会いしたい。
統一戦線部と言えば、王兆国部長にお会いしたことがある。北京サイドの「両岸交流の促進」をと要請で、2001年中国仏教協会や台湾仏教界と繋がりが深い筆者の師僧・水谷幸正佛大学長と台北を訪問。星雲大師や国民党の呉伯雄副主席と面会し、新疆文物展の開催などを協議し、全力で支援するとの返答を得た。台湾側の協力姿勢を北京サイドに伝え、12月には人民大会堂で王兆国部長に台湾側の肯定的反応とニヤ遺跡調査状況を報告した。
大陸側の積極的な働きかけもあり、国民党政権下の2008年12月から翌年3月にかけ、台北歴史博物館で「シルクロード伝説 新疆文物展」が開催された。ミイラ「楼蘭の美女」や私たち日中調査隊が発見した「王侯合婚千秋万歳宜子孫」錦、「西域のモナリザ」壁画など約150点が展示され人気を呼んだ。(07/13記)
ご縁に合掌 奈良「ブルーの君」
南無阿弥陀仏 奈良でよく知られた安田順惠女史が旅立たれた。ご縁を紹介したい。筆者らが1988年に始めた「日中共同ニヤ遺跡学術調査」、調査研究が多領域にわたり多数の研究機関より専門家を招くため、1994年に研究会「佛教大学内ニヤ遺跡学術研究機構」を設立した。その顧問の一人が奈良・薬師寺の安田暎胤執事長(当時)、その夫人・順惠女史は奈良女子大学へ社会人入学され、博士論文「玄奘取経の交通路に関する地理学的研究」執筆のため新疆ベデル峠・ダンダンウイリク遺跡を参観したいとの要望にお応えした。

新疆政府「小島新疆訪問20周年大会」控室での阿不来提主席とブルーの君
愛車も真っ青に特注されるなどブルーがお好きで、人呼んで「ブルーの君」。東京の郵便局長・清田伶子氏(故人)とニヤ遺跡調査現場へ奈良名物「柿の葉寿司」を差し入れ頂いたこともある。小河墓地遺跡へ案内したことも、奈良女子大学で講演させていただいたことも。安田夫妻と中日新聞の小山勇副社長夫妻(故人)と私共夫婦で定期的に名古屋・河文で会食していた時期も。女史の博士論文を仏前に供え誦経させて頂いた。ご冥福を祈ります。小僧も間もなく、ブルー色に染まった極楽で会いましょう。